2020/06/04
こんにちは。
Jスタイル パーソナルジュエラーSHIHOです。
今回は、修理できないと言われたジュエリーがよみがえった例についてご紹介いたします。
お母様から受け継いだパールのブローチ
お客様がお母様から受け継いだ大切なものだそうです。
ですが、かなりの時が経っているため、ご覧の通り地金の色が黒ずんでしまっています。
お客様は何件ものジュエリー店を回ったそうですが、どこのお店に行っても、「これは直しようがないですね」と言われてしまったそうです。
「お母様から頂いた物なのでなんとかもう一度よみがえらせたい。でも、こんなブローチ直せますか?」と、ご相談をいただき、弊社にてお預かりさせていただくことになりました。
形もかわいらしいことと、お母様から受け継いだものということで、現状のまま元に戻るよう直す事にしました。
まずは真珠を外し、地金の表面の黒ずみを電解の機械でとり、表面がきれいに磨けたら次はメッキをかけていきます。メッキをかけることにより、色が均一化されジュエリーが美しく見える為、このメッキをかけるということがとても大切です。特に銀(シルバー)製の物は表面に色ムラが出てしまう場合があるためこれを防ぐためにもメッキをかけます。
表面がコーティングされ元の白い状態に戻ったところで再び真珠を接着してつけます。
こうして仕上がったのがこちらです。
いかがでしょうか?
お預かりしたときに、黒ずみがひどかったあのブローチがここまでよみがえりました。
お客様からは、「まるで買ったばかりの新品のようで驚いています。これなら冠婚葬祭に着けて行くことができます。」とお喜びのお声を頂きました。
お母様の遺品をよみがえらせることでお客様の心もお母様への想いでご満足頂けました。
これも受け継ぐジュエリーです。
宝石の外れてしまった指輪
パールのブローチのお修理をさせていただいたお客様からもう1点お預かりしました。それは、「ブラックオパールの指輪だったのですが、石を落としてしまい、空いた枠になにか石を入れたい、できれば赤い宝石を入れたいんです。」というご依頼でした。
赤系の宝石ということで、ルビー、ガーネット、赤いトルマリン、スピネルをご提案しました。
弾んだ声で「いいですね!お願いします!」とおっしゃっていただき、さっそくこの指輪に合った石を探す為に石屋さんに向かいました。
指輪のフレームを確認すると、普通のカット石が入る枠ではなく、つるっとした石のカット、カボションカット(※1)の石が入る枠でした。
見た目にはあまり分かりませんが、普通のカット石とカボションカット石の枠の作りは全く違います。
カボションカットの石を探さなければならず、その条件だけでも限られた種類しかありませんでした。
そのため何件もの石屋さんを回り、職人さんも呼んでこのフレームに石が入るかどうかを何度も試しました。
あきらめずに探していると、一つのルビーを見つけました。
このルビーを金の枠に入れてみると・・・まるでこの指輪の枠専用にカットしたようにぴったりとはまりました。
早速お客様に写メで確認し了解のもと留めて出来上がりました。
お客様から「いい色でとても素敵なルビーですね。石を落としてしまってどうしようと悩んでいましたが、とても満足です。」とおっしゃっていただきました。
また、「どこのお店でもやってもらえなかったのに、丁寧に最後までやって頂きありがとうございます。」とのお声も頂きました。
こういったとても嬉しそうなお客様の笑顔に出会うたびに、パーソナルジュエラーという仕事をしていることを喜びに思えます。
どんなご依頼も大事に丁寧に。そして、ご満足頂ける対応を心に。これが私パーソナルジュエラーSHIHOのポリシーです。ジュエリーがよみがえる為に個々のお客様に合ったご提案をさせて頂きます。
「他のお店で断られたけど、できるかしら?どうしても使いたいけれど、元に戻るのかしら?」という方、どんなことでも構いませんのでもしよろしければ一度SHIHOにご相談下さい。
※1カボションカット・・・石を丸い山形に整えて研磨し、光の反射ではなく石そのものの光沢や文様を生かすカットの方法
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